
- 外壁の見た目はきれいだけど、本当に大丈夫?
- 築20年経ったけど、外壁塗装って必要?
- 外壁塗装するにも、どの業者に頼めばいいか分からない…
こんな悩みにお答えします。
結論、築20年以上が経過し、一度も外壁塗装をしていないという状況は、建物の健康にとって大きなリスクを放置している状態です。
実は、見た目には問題なさそうでも、年数の経過とともに経過は確実に進行しているからです。
そこで、この記事では外壁塗装をしてから20年以上が経過する方に向けて、以下の内容を解説します。
- 築20年の外壁に潜む見えない劣化とは
- 外壁劣化のさまざまなサインとは
- 外壁塗装の劣化が引き起こす7つの問題
- 20年放置した外壁塗装への3つの対処法
- 外壁塗装で後悔しないためにできる3つのこと
- 20年放置した外壁塗装でよくある質問
記事を読み終える頃には、放置することの危険性を理解できます。そして、年数が経過した大切な家を守るための具体的なアクションプランがわかります。
ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
築20年の外壁に潜む見えない劣化とは
築20年を経過した外壁には、見た目では判断しにくい劣化が進行している可能性が高いです。
なぜなら、外壁塗装の塗料の多くは耐用年数が20年以下であり、塗膜の防水性や保護機能が低下していることが考えられるからです。
この見えない劣化を放置すると、建物の構造部分にまでダメージが及び、大規模な修繕が必要になることもあります。
まずは、外壁塗装についての理解を深めるべく、20年以上経過した外壁塗装について深掘りしていきます。
外壁塗装にはさまざまな働きがある
そもそも外壁塗装は、建物を美しく見せるだけでなく、様々な役割を担っています。
最も重要な役割の一つは、建物を雨水から守る防水機能です。塗膜が防水壁となり、雨水が外壁材の内部や建物の構造部分に浸入するのを防ぎます。
また、紫外線や風雨から外壁材を保護し、建物の劣化を遅らせる効果もあります。適切な外壁塗装は、建物の耐久性を高め、長持ちさせるために不可欠と言えます。
さらに、塗料の種類によっては、遮熱や断熱の効果を持つものもあり、室内の快適性を向上させることも。
しかし、20年以上の経過によって外壁塗装が持つこれらの機能が失われると、建物は様々なダメージを受けやすくなってしまうのです。
築20年以上の外壁塗装は寿命を迎えている可能性大
外壁塗装の必要性を考えるにあたり、塗料の寿命を把握しておきましょう。
塗料には種類ごとに耐用年数があり、寿命が異なります。たとえば、一般的なアクリル塗料の寿命は5~7年程度、シリコン塗料は10~15年程度、フッ素塗料は15~20年程度とされています。
築20年が経過している場合、多くの建物では最初に塗られた塗料の寿命を過ぎている可能性が高いです。
塗料の寿命が過ぎると、塗膜が劣化し、ひび割れや剥がれが発生しやすくなります。これにより、外壁材自体が水分を含みやすくなり、建物全体の耐久性が低下する原因となるのです。
築20年という年数は、外壁塗装のメンテナンスを真剣に検討すべき時期と言えるでしょう。場合によっては早急な対応が必要なケースも珍しくないため注意が必要です。
劣化有無の自己判断はオススメしません
外壁の劣化は、見た目だけでは判断できない場合が多く、自己判断には大きなリスクが伴います。
たとえば、小さなひび割れに見えても、内部では雨水が浸入して構造材を腐食させている可能性があるからです。また、塗膜の色あせやチョーキング現象(触ると手に白い粉がつく現象)も劣化のサインですが、これらの症状が現れていても、どの程度の劣化が進行しているかを正確に把握するのは専門知識なしでは困難だからです。
誤った判断でメンテナンスを怠ると、劣化がさらに進行し、結果としてより高額な修繕費用が必要になるリスクが高まります。
専門業者に診断を依頼することで、外壁の正確な状態を把握し、適切なメンテナンス方法を把握できます。

要チェック!外壁劣化のさまざまなサインを解説
では、外壁塗装の劣化で現れる、様々な症状について解説します。
これらの症状を早期に確認し、適切に対処することが、建物を長持ちさせるために非常に重要です。
目で見てわかるサインや触ってわかるサイン、そして見えにくい箇所の劣化まで、日頃から意識して確認するようにしましょう。
目で見てわかる主な劣化症状
外壁の劣化症状には、目で見て比較的かんたんに確認できるものがいくつかあります。
代表的なものとしては、『色あせ』や『変色』があり、これは塗膜が紫外線の影響を受けて劣化しているサインです。
また、『ヘアークラック』と呼ばれる幅の狭いひび割れや、より幅の広い『構造クラック』も重要なサインです。これらの割れ目から雨水が浸入すると、内部の腐食を引き起こす可能性が高まります。
塗膜の『膨れ』や『剥がれ』も劣化の進行を示す明確な症状であり、放置するとさらに範囲が広がる可能性があります。
『カビ』や『コケ』の発生も、外壁の防水性が低下し湿気が溜まりやすくなっていることを示しており、美観を損なうだけでなく、建物の劣化を早める原因となります。
これらの症状を見つけたら、早めに専門業者に相談することをおすすめします。
触ってわかる劣化の兆候
外壁の劣化は、触ることで確認できる兆候もあります。
最も代表的なのは、『チョーキング現象(触ると手に白い粉がつく現象)』と呼ばれるもので、外壁を指で触った際にチョークのような白い粉が手に付着する現象です。
これは、塗膜の表面が紫外線や風雨によって分解され、顔料が粉状になっている状態で、塗膜の保護機能が低下しているサインです。
また、外壁表面の『ざらつき』や『手触りの変化』も塗膜の劣化を示している場合があります。塗膜の弾力性が失われ、硬くなっている場合も劣化が進行している可能性が考えられます。
これらの触感によるサインは、見た目には大きな変化がなくても劣化が始まっていることを示す重要な手がかりとなります。
見えにくい箇所の劣化
外壁の劣化は、普段あまり目にしない箇所で進行していることも少なくありません。
特に注意が必要なのは、シーリング(コーキング)材の劣化です。
シーリング材は、外壁材同士の隙間やサッシの周りなどに使用されており、雨水の浸入を防ぐ重要な役割を担っています。シーリング材がひび割れたり剥がれたりすると、そこから雨水が浸入し、内部の腐食や雨漏りの原因となります。
また、屋根や鼻隠し、破風板といった外壁以外の箇所も雨風の影響を受けやすく、劣化が進んでいる可能性も。
これらの見えにくい箇所の劣化は、放置すると建物の構造に深刻なダメージを与える可能性があるため、定期的に専門業者による点検を受けることが重要です。
外壁塗装の劣化が引き起こす7つの問題
外壁塗装の劣化を放置すると、さまざまな問題を引き起こし、建物の寿命を縮めます。
具体的には、次の7つの問題です。
- ①建物の耐久性の低下
- ②雨漏りや構造材の腐食
- ③断熱性の低下と光熱費の上昇
- ④カビやコケの発生
- ⑤シロアリ発生のリスク
- ⑥資産価値と美観の低下
- ⑦修繕費用の高額化
これらの問題を理解することで、外壁塗装の重要性を再認識し、適切なメンテナンスの必要性を感じていただけるでしょう。
①建物の耐久性の低下
外壁塗装の劣化は、建物全体の耐久性を低下させる直接的な原因となります。
塗膜が本来持つ防水性や保護機能が失われると、外壁材が直接雨風や紫外線の影響を受けることになります。これにより、外壁材自体の劣化が進行し、ひび割れや欠損が生じやすくなります。
また、外壁材の劣化は、さらに内部の構造材への水の浸入を招き、柱や梁などの重要な構造部分を腐食させる可能性もあります。構造材が傷むと、建物の強度が低下し、地震などに対する抵抗力も弱まることに。
定期的な外壁塗装によって建物の耐久性を維持することは、安心して暮らし続けるためには欠かせません。
②雨漏りや構造材の腐食
外壁塗装の劣化による最も深刻な問題の一つが、雨漏りや構造材の腐食です。
塗膜にひび割れや剥がれが生じると、そこから雨水が浸入するようになります。浸入した雨水は、外壁材の内部を通って建物の構造部分にまで達し、木材の腐食を引き起こします。
構造材が腐食すると、建物の強度が著しく低下し、最悪の場合、倒壊のリスクもゼロではありません。また、雨漏りは室内のカビやダニの発生を招き、住む人の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
さらに、雨水の浸入は断熱材を濡らして、断熱性能を低下させる原因ともなります。
③断熱性の低下と光熱費の上昇
外壁塗装の劣化は、建物の断熱性にも悪影響を及ぼします。
塗膜が劣化してひび割れなどが生じると、外壁材の防水性が低下し、雨水や湿気が内部に浸入しやすくなります。そして、外壁内部の断熱材が湿気を含むと、本来の断熱性能を発揮できなくなるのです。
断熱性が低下すると、冬は室内の暖かい空気が外に逃げ出しやすくなり、夏は外の暑い空気が室内に伝わりやすくなるため、冷暖房の効率が悪くなります。
結果として、冷暖房費用が増加し、光熱費が上昇することに。また、断熱材の劣化はカビの発生を招き、建物の寿命を縮める原因にもなります。
④カビやコケの発生
外壁の劣化が進み、建物の防水性能が低下すると、湿気が溜まりやすくなり、カビやコケが発生することが多くなります。
これらのカビやコケは、見た目を損なうだけでなく、建物の劣化をさらに進行させる原因となります。特に、コケは外壁が常に湿った状態になることで、塗膜の劣化を加速させます。
また、カビの胞子が空気中に浮遊することで、アレルギーや呼吸器系の疾患を引き起こすリスクを高める可能性もあります。外壁に発生したカビやコケを放置せず、早めに専門業者に相談し、適切な処置を行いましょう。
定期的なメンテナンスによって塗膜の状態を良好に保つことが、カビやコケの発生を抑制し、建物の健康を維持するために不可欠です。
⑤シロアリ発生のリスク
外壁の劣化は、シロアリ発生のリスクを高める間接的な原因となることがあります。
なぜなら、外壁のひび割れや塗膜の剥がれから雨水が浸入すると、建物の内部の木材を湿らせることがあるからです。
シロアリは湿った木材を好むため、このような環境はシロアリにとって格好の生息場所となります。シロアリが一度建物に浸入すると、木材を食い荒らし、建物の構造に深刻なダメージを与えます。
シロアリ被害は発見が遅れることが多く、発生が確認された際には大規模な駆除や修繕工事が必要となる可能性も。木造建築の家なら、特に注意しておきたいリスクです。
外壁塗装による適切な防水対策は、シロアリが発生しにくい環境を作るためにも重要な予防策の一つと言えます。
⑥資産価値と美観の低下
外壁塗装の劣化を放置すると、建物の資産価値と美観を著しく低下させます。
建物の外観は、その建物の第一印象を決定づける要素であり、美観が損なわれると建物全体の価値が低く見られがちだからです。
たとえば、以下のような劣化症状は、見た目の印象を悪くし、古びた印象を与えます。
- 色あせ
- ひび割れ
- カビやコケの発生
将来的に建物を売却したり賃貸に出したりする際に、外壁の劣化が進んでいると、買い手や借り手が見つかりにくくなる可能性もあります。また、修繕費用を考慮して、売却価格や賃料を下げざるを得なくなることも考えられます。
⑦修繕費用の高額化
外壁の劣化を長期間放置してしまうと、軽微な補修では済まなくなり、大規模な修繕工事が必要となる可能性が高まります。
というのも、劣化が進行すると外壁材だけでなく、建物の内部の構造体にまで影響を及ぼすことがあるからです。
たとえば、小さなひび割れを放置した結果、そこから雨水が浸入し、柱や梁が腐食してしまった場合、外壁の塗装だけでなく、構造体の補修工事も必要となり、費用が大幅に増加します。
雨漏りが発生した場合も、雨漏りした箇所だけでなく、雨水によって傷んだ壁材や床材の張り替えなども必要となり、修繕費用はかさむ一方です。
早めに対処していれば防げた費用や期間を、放置によって余計に費やすことになってしまうというわけです。
20年放置した外壁塗装への3つの対処法
では、20年放置してしまった外壁塗装はどうすればいいのでしょうか。
結論、20年以上にわたり外壁塗装を放置してしまった場合でも、適切な対処を行うことで、建物のさらなる劣化を防いで寿命は伸ばせます。
ここでは、20年経過した外壁に対して行うべき3つの対処法をご紹介します。
- ①専門業者へ正確な外壁診断を依頼する
- ②高耐久性の塗料で塗り直す
- ③定期的なメンテナンスを継続する
どの方法も建物を守るための重要なステップとなりますので、それぞれチェックしておきましょう。
①専門業者へ正確な外壁診断を依頼する
20年経過した外壁の状態を正確に把握するためには、専門業者に外壁診断を依頼することが最初の重要なステップです。
専門業者は、次のような点をを考慮し、劣化の進行具合をくわしくチェックしてくれます。
- 建物の構造
- 外壁材の種類
- 塗料の種類 など
普段目の届きにくい高所や狭い場所なども含め、建物の隅々までプロの目で診断することで、見えない劣化も発見できるメリットがあります。診断結果に基づいて、建物の状態に合わせた最適な補修や塗装のプランも提案してもらえます。
無料診断を実施している業者も多いため、積極的に活用してみましょう。
自己判断に頼らず、プロの診断を受けることが、建物を適切に維持するために不可欠です。
②高耐久性の塗料で塗り直す
築20年が経過した外壁には、高耐久性の塗料の使用がおすすめです。
なぜなら、高耐久性の塗料は一般的な塗料よりも長持ちし、次回のメンテナンスまでの期間を延ばすことができるからです。
もちろん塗料の種類によって耐用年数は異なりますが、シリコン系塗料は一般的に10~15年程度、フッ素系塗料は15年~20年程度とされています。築20年という年数を考えると、より寿命が長いフッ素系塗料や無機塗料なども選択肢に入ってきます。
高耐久性塗料は初期費用が高くなる傾向がありますが、塗り替え回数を減らせるため、長期的に見ると費用を抑えられるメリットがあります。短いスパンで塗り直すほど、そのたびに足場代などもかかるからです。
専門業者と相談し、建物の状態や予算に合わせた最適な塗料を選びましょう。
③定期的なメンテナンスを継続する
一度外壁塗装を行っても、建物を長持ちさせるためには定期的なメンテナンスの継続が欠かせません。
塗料の種類によって異なりますが、一般的に10〜15年を目安に次回の塗り替えを検討しましょう。
定期的なメンテナンスでは、外壁のひび割れや塗膜の剥がれがないかを目視で確認したり、専門業者に依頼して細かい点検を行ったりします。早期に軽微な劣化を発見できれば、大がかりな補修になる前にかんたんな補修で済む場合が多く、費用も抑えられます。
また、定期的な清掃もメンテナンスの重要な一環です。外壁に付着した汚れやカビ、コケなどを洗い流すことで、塗膜の劣化を遅らせる効果が期待できます。
適切なメンテナンス方法については、外壁塗装を依頼した業者に相談してみることをおすすめします。
外壁塗装で後悔しないためにできる3つのこと
外壁塗装は建物の美観を回復させるだけでなく、建物を長持ちさせるために非常に重要なメンテナンスです。
しかし、外壁塗装で後悔しないためには、いくつかの注意点があります。
外壁塗装を成功させるためには、次の3点を押さえておきましょう。
- ①塗料の種類と耐用年数を把握する
- ②相見積もりをとって費用相場を把握する
- ③信頼できる業者を選ぶ
それぞれ順に解説していきます。
①塗料の種類と耐用年数を把握する
外壁塗装に使用される塗料には様々な種類があり、それぞれ耐用年数や特徴が異なります。
主な塗料は、以下のとおりです。
- アクリル
- ウレタン
- シリコン
- フッ素
- 無機
耐用年数は塗料の種類によって異なり、アクリル塗料が比較的寿命が短い(5~7年程度)のに対し、フッ素塗料や無機塗料は長い(15~20年以上)傾向があります。
塗料の種類と耐用年数を把握することで、建物の築年数や今後のメンテナンス計画に合わせた最適な塗料を選ぶことができます。
塗料の性能はメーカーや製品によっても異なるため、カタログなどを参考にするか、専門業者に相談するようにしましょう。
②相見積もりをとって費用相場を把握する
外壁塗装の費用は、以下の要素などで大きく異なります。
- 建物の大きさ
- 外壁塗装の劣化状況
- 使用する塗料の種類
- 依頼する業者
適正な費用で工事を行うためには、複数の業者から見積もり(相見積もり)を取りましょう。相見積もりをとることで、費用の内訳や工事内容を比較検討できるからです。
なお、提示された見積もり金額があまりにも安すぎる場合や、高すぎる場合は注意しましょう。安すぎる場合は手抜き工事の可能性があり、高すぎる場合は不必要な工事が含まれている可能性が考えられるからです。
複数の見積りを比較検討し、内容について不明な点は業者に質問することで、費用相場を把握でき、信頼できる業者を見つけることにつながります。
③信頼できる業者を選ぶ
外壁塗装の成功は、どの業者に依頼するかに大きく左右されます。信頼できる業者を選ぶことが、高品質な工事と安心して任せられるサービスにつながります。
業者選びの際には、複数業者からの相見積もりの取得はもちろんのこと、料金だけでなく、工事内容や使用する塗料、保証内容なども細かく確認しましょう。
また、実績が豊富で、地域での評判が良い業者は信頼できる可能性が高いです。過去の施工事例を見せてもらったり、実際に工事を依頼した人の紹介を参考にしたりするのも効果的です。
契約前に工事内容や費用についてしっかりと説明してくれるか、質問に対して誠実に答えてくれるかなども、信頼できる業者を見極めるポイントととして覚えておきましょう。
焦らず慎重に業者を選ぶことが、外壁塗装で後悔しないための鍵となります。

20年放置した外壁塗装でよくある質問
20年経過した外壁塗装に関して、よくある質問とその回答をまとめました。
外壁塗装の重要性や具体的な進め方について、理解を深めるための参考にしてください。
これらの情報をもとに、ご自身の建物に合った適切な判断を心がけましょう。
外壁塗装にかかる費用相場はどれくらい?
外壁塗装にかかる費用相場は、様々な要因によって異なります。
一般的な2階建て住宅(塗装面積200㎡程度)の場合、80万円からが目安となりますが、これはあくまでも参考価格です。
なぜなら、費用は以下のような要素によって大きく変動するからです。
- 塗装面積(外壁の広さ)
- 使用する塗料製品
- 外壁塗装の劣化具合
- 依頼する塗装業者
築20年前後が経過している場合、外壁の劣化が大きく進行している可能性があり、下地補修に相応の費用がかかることも念頭におきましょう。
外壁塗装の工事では、実際に塗料を塗る前に、外壁の劣化箇所の補修等を行う「下地補修」を行いますが、この下地補修にかかる費用は、外壁の劣化の進行具合によって異なります。
また、外壁塗装とあわせて、屋根や付帯部(雨樋・軒天・幕板ほか)の塗装をする場合には、追加で費用がかかります。
正確な費用を知るためには、複数の業者に見積もりを依頼することが重要です。
築20年の外壁でも自分で塗装できますか?
築20年の外壁塗装を自分で行うことは不可能ではありませんが、専門業者に依頼する方がおすすめです。
自分で塗装する場合、費用を抑えられる可能性はありますが、外壁塗装には専門的な知識と技術が求められるからです。特に高所での作業は危険を伴うため、安全対策が十分に必要です。また、塗装のムラや塗料の選定ミスなどが起きやすく、結果的に再塗装が必要になる可能性も。
しかし、専門業者に依頼すれば、確実な仕上がりと安全性を確保できます。業者は経験豊富で、多様な塗料の特性を熟知しているため、最適な塗装方法や塗料を提案してくれるからです。また、業者による保証も受けられるため、長期間の安心が得られるメリットもあります。
外壁の劣化が進行している場合は、専門的な下地補修が必要となるため、専門業者に依頼するのが賢明な方法と言えるでしょう。
外壁塗装の耐用年数はどれくらい?
外壁塗装の耐用年数は、使用する塗料の種類によって大きく異なります。
一般的な塗料の耐用年数は、以下のとおりです。
- アクリル塗料:5~7年程度
- ウレタン塗料:8~10年程度
- シリコン塗料:10~15年程度
- フッ素塗料:15~20年程度
- 無機塗料:20~25年程度
塗装の耐用年数を最大限に引き延ばすためには、定期的な点検や小さな修繕を怠らないことが大切です。
メンテナンスの頻度や質、建物が置かれている環境(気候や立地条件)によっても耐用年数は変動する可能性があります。
長期的に見て費用対効果の高い塗料を選ぶことや、信頼できる業者に依頼することも、塗装の寿命を延ばすために重要です。
どうすれば外壁塗装のコストを下げられる?
外壁塗装のコストを抑えるためには、いくつかの方法があります。
まずは、複数の業者から相見積もりを取り、費用や工事内容を比較検討することが欠かせません。これにより、適正な価格で工事を依頼できる可能性が高まります。
次に、閑散期に工事を依頼することも費用を抑える方法の一つです。一般的に、梅雨時期や冬期は外壁塗装の依頼が少なくなる傾向があり、業者によっては割引サービスを提供している場合があるからです。
また、地域の小規模な業者に依頼することも、ハウスメーカーなどに依頼するよりも費用を抑えられる可能性があります。ただし、安さだけで業者を選ばず、実績や評判、保証内容なども十分に確認しましょう。
足場代を節約するために、屋根塗装や付帯部の塗装も同時に行うことで、トータルの費用を抑えることにもつながります。
まとめ
今回は、20年以上経過した外壁塗装を放置することのリスクや、適切な対処法について解説しました。
外壁の劣化は目に見えにくい箇所で進行している可能性が高く、放置すると以下のような問題を引き起こす原因となります。
- ①建物の耐久性の低下
- ②雨漏りや構造材の腐食
- ③断熱性の低下と光熱費の上昇
- ④カビやコケの発生
- ⑤シロアリ発生のリスク
- ⑥資産価値と美観の低下
- ⑦修繕費用の高額化
これらの問題を放置すると、建物の耐久性が低下し、最終的には大規模な修繕工事が必要となり、費用が高額になるリスクがあります。
築20年という節目を迎えた建物の外壁は、早めに専門業者による正確な診断を受け、必要に応じて塗装や補修を行うことが非常に重要です。外壁塗装が20年以上経過しているなら、なおさらのことです。
信頼できる業者を選び、適切な塗料を選定し、定期的なメンテナンスを継続すれば、大切な家を長く快適に保つことができます。
この記事でご紹介した情報を参考に、ぜひ早めに外壁の状態を確認し、適切な検討をはじめてみてください。