
- 外壁塗装の膨れの原因が知りたい
- 膨れを放置するとどうなるか不安
- どのように補修すれば良いかわからない
こんな悩みにお答えします。
外壁塗装の膨れは見た目を損なうだけでなく、建物の劣化につながる可能性もあります。しかし、原因を知り、適切な対策をとることで、これらの問題を解決できます。
そこで、この記事では以下の内容をお伝えします。
- 外壁塗装が膨れる5つの原因
- 外壁塗装の膨れを放置する3つのリスク
- 外壁塗装の膨れの補修方法
- 外壁の膨らみを補修する費用相場
- 外壁塗装の膨れを予防する3るの対策
最後まで読むことで、外壁塗装が膨れる原因が理解でき、適切な補修方法や予防策を把握できます。
外壁塗装の膨れでお悩みの方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
外壁塗装の膨れとは?
外壁塗装の膨れとは、塗膜が外壁材から浮き上がり、気泡のように膨らんでいる状態を指します。
これは塗膜の密着性が失われることで発生する現象で、見た目が悪くなるだけでなく、外壁材を保護する機能が低下しているサインでもあります。
膨れの原因はさまざまであり、放置するとさらに症状が進行し、建物の劣化を早めるリスクも高まります。
外壁にこのような膨らみを見つけたら、原因を特定し適切な処置を行うことが重要。
外壁塗装が膨れる原因について、くわしくみていきましょう。
外壁塗装が膨れる5つの原因
外壁塗装の膨れは、複数の発生原因が考えられます。
ここでは、特に多い以下の5つの原因についてくわしく解説します。
- ①水分の浸入
- ②経年劣化による外壁材の変形
- ③施工不良
- ④塗料や下地の問題
- ⑤カビの発生
これらの原因を知ることで、ご自宅の膨れがなぜ発生したのか、その原因を特定する手助けとなるでしょう。
原因に応じた適切な対策をとることが、建物を長持ちさせるために重要です。
①水分の浸入
外壁塗装の膨れの主な原因の一つに、水分が塗膜の下に浸入することが挙げられます。
外壁のひび割れ(クラック)やシーリング材の劣化部分から雨水が浸入すると、塗膜が内側から押し上げられて膨らみが生じます。また、外壁材自体が湿気を帯びている場合も、太陽の熱によってその水分が蒸発し、塗膜を膨張させることがあります(水蒸気膨れ)。
特に防水性が低下した外壁は、水分の浸入が起こりやすく、膨れが発生しやすい状態と言えるでしょう。
外壁に膨れが見られる場合は、雨水などが浸入している可能性を疑い、早期に原因箇所を特定して適切な防水処理を施すことで外壁の耐久性を向上できます。
②経年劣化による外壁材の変形
外壁材も時間の経過とともに経年劣化が進み、変形することがあります。
たとえばサイディング材は、製造されてから一定の年数が経過すると、反りや浮きといった変形を起こしやすくなります。特に木材やモルタルは、温度や湿度によって経年劣化しやすい傾向にあるためご注意ください。
外壁材が変形すると、その上に塗られた塗膜も一緒に引っ張られたり押されたりするため、塗膜に負荷がかかり膨れが発生する原因となるのです。
外壁材の寿命が近づいている場合は、塗装だけでなく外壁材自体のメンテナンスや交換も検討する必要があるかもしれません。定期的な点検で外壁材の状態を確認し、必要に応じて適切な処置を行うことが大切です。
③施工不良
外壁塗装の施工不良も、膨れの原因となることがあります。
というのも、塗装工事において下地処理が不十分であったり、塗料の乾燥時間を守らなかったりすると、塗膜が外壁材にしっかりと密着せず、後になって膨れが発生する可能性があるからです。
また、塗料の選定ミスや、外壁材との相性が悪い塗料を使用してしまった場合も、施工後に不具合として膨れが現れることがあります。
経験不足の業者や手抜き工事を行う業者に依頼してしまった場合に、このような施工不良による膨れが発生するリスクが高まります。
信頼できる実績のある業者を選ぶことが、施工不良を防ぐうえで非常に重要になります。
④塗料や下地の問題
使用する塗料や外壁材の下地の状態も、外壁塗装の膨れに大きく影響します。
下地処理が不十分で汚れや古い塗膜が残っている上に塗装を行うと、塗料がしっかりと密着せずに膨れの原因となります。また、下塗りが不十分であったり、下地材と上塗り塗料の相性が悪かったりする場合も、塗膜の剥がれや膨れにつながることがあります。
塗料を塗る際の気温や湿度といった環境条件が適切でない場合や、塗料の乾燥時間が不足している場合も、塗膜の性能が十分に発揮されず、膨れを引き起こす可能性があります。
適切な材料を選定し、正しい工程で塗装を行うことが、膨れを防ぐためには不可欠です。
⑤カビの発生
外壁材の表面や内部にカビが発生することも、塗膜の膨れの原因となります。
カビは湿度が高い場所で発生しやすく、外壁材の小さなひび割れや隙間から水分が浸入し、内部にカビが繁殖することがあります。
そして、このカビが繁殖する際に発生するガスや、カビ自体が塗膜を押し上げる力によって、塗膜が膨らんでしまうことに。また、カビの根が塗膜の下に広がることで、塗膜の密着性が失われ、剥がれや膨れにつながることも。
膨れの原因がカビである場合は、単に塗り直すだけでなく、カビの除去と再発防止のための適切な処理を行う必要があります。
あらかじめ高圧洗浄などでカビをしっかりと除去し、それから塗装を行うことが重要です。

外壁塗装の膨れを放置する3つのリスク
外壁塗装の膨れは、軽微な症状に見えても放置すると様々なリスクを伴います。
外壁塗装の膨れは外壁材の保護機能が低下しているサインであり、そのままにしておくと劣化がさらに進行してしまうでしょう。
ここでは、膨れを放置することで起こりうる3つの主なリスクについて説明します。
- ①美観の悪化
- ②防水機能の低下
- ③建物の構造への影響
これらを参考に、早期に補修を行うことの重要性を理解し、建物を長く健康に保つために適切な対応を心がけましょう。
①美観の悪化
外壁に膨れが発生すると、建物の見た目が著しく損なわれます。
塗膜がボコボコと浮き上がった状態は、住宅全体の美観を損ない、古びた印象を与えてしまいます。特に膨れの範囲が広がったり、複数の箇所に発生したりすると、より見た目の悪化が目立つようになるでしょう。
外壁の色やデザインに関わらず、膨れは不自然な凹凸として現れるため、遠くから見てもすぐに気づくことがあります。
美観の悪化は、住まいの印象を下げるだけでなく、資産価値の低下にもつながる可能性もあります。膨れを見つけたら、見た目の問題としても早期の対応を検討しましょう。
②防水機能の低下
外壁塗装の重要な役割の一つに、建物を雨水から守る防水機能があります。しかし、塗膜が膨れると、その部分の防水性が失われてしまいます。
膨れた箇所からさらに塗膜が破れたり剥がれたりすると、外壁材に直接雨水が当たるようになります。雨水が外壁材の内部に浸入すると、建物の構造材を腐食させる原因となるでしょう。
特に雨漏りが発生すると、室内の壁や天井にシミができたり、カビが発生したりするなど、日常生活にも影響が出てきます。
膨れは防水機能が低下しているサインとして捉え、雨水の浸入を防ぐためにも早めに補修を行うことが大切です。
③建物の構造への影響
外壁塗装の膨れを放置し、水分が建物の内部にまで浸入するようになると、建物の構造材に重大なダメージを与える可能性があります。
木造住宅の場合、柱や梁といった構造材が湿気を含むことで腐食が進み、建物の耐久性が著しく低下します。また、シロアリの発生を招く原因ともなり、さらに被害が拡大するリスクも。
建物の構造部分が傷んでしまうと、大規模な修繕が必要となり、高額な費用がかかることも少なくありません。最悪の場合、建物の安全性が損なわれる事態にもなりかねません。
外壁の膨れは、建物の構造を守るためにも決して軽視できない問題なのです。
外壁塗装の膨れの補修方法とは?
外壁塗装の膨れを見つけたら、放置せずに適切な方法で補修することが重要です。
補修方法は、膨れの程度や原因によって異なります。そのため、ここからは一般的な外壁塗装の膨れの補修方法について解説します。
ご自宅の膨れの状況に合わせて、どの補修方法が適しているか検討する際の参考にしてください。
専門業者に相談し、適切な処理を行うことが大切です。
ひび割れ補修
比較的軽度な外壁塗装の膨れで、その原因が小さなひび割れからの水分の浸入である場合は、ひび割れ部分の補修が有効な場合があります。
まずは膨れている箇所の塗膜を取り除き、下地の状態を確認します。ひび割れがあれば、コーキング材や補修材を使用してひび割れを埋める処理を行います。
ひび割れ補修を行うことで、そこからの水分の浸入を防ぎ、新たな膨れの発生を抑えられます。
補修範囲は膨れている箇所やひび割れがある箇所に限定されるため、比較的小規模な補修となります。
ただし、ひび割れの大きさや深さによっては、専門的な知識や技術が必要となる場合もあります。
全体的な塗り直し(防水処理)
外壁塗装の膨れが広範囲にわたる場合や、塗膜全体の劣化が進行している場合は、部分的な補修ではなく全体的な塗り直しが必要になることも。
全体的な塗り直しを行う際には、まず既存の塗膜を剥がすケレン作業を丁寧に行い、下地の状態を健全にします。その後、防水性の高い下塗り材を塗布し、その上に新しい塗料を塗り重ねていきます。
これにより、外壁全体の防水性が回復し、今後の膨れや劣化を防ぐことができます。
全体的な塗り直しは、建物の美観を回復させるだけでなく、防水機能を強化し、建物を長持ちさせるための効果的な補修方法と言えるでしょう。専門業者に依頼して適切な再塗装を行うことをおすすめします。
張り替えによる補修
外壁材自体の劣化が激しい場合や、外壁材の変形が膨れの主な原因である場合は、塗装による補修だけでは不十分な場合があります。
このようなケースでは、膨れが発生している部分の外壁材を新しいものに張り替える補修が必要となります。特にサイディング材の劣化が進んでいる場合や、下地材が水分によって腐食している場合などが該当します。
張り替えによる補修は、原因となっている劣化した外壁材そのものを交換するため、根本的な解決につながります。
費用は塗装に比べて高額になる傾向がありますが、建物の耐久性を回復させ、長期的な視点で見ると効果的な補修方法と言えるでしょう。専門業者に相談し、外壁材の状態を正確に判断してもらうことが重要です。
外壁の膨らみを補修する費用相場とは?
外壁の膨らみを補修するにかかる費用は、どのような補修方法を選択するかによって大きく異なります。
軽微なひび割れ補修であれば数万円〜数十万円と、比較的安価に済む場合が多いですが、外壁全体の塗り直しや張り替えとなると、100万円以上になることは珍しくありません。
補修費用は、以下のようにさまざまな要因によって変動するからです。
- 膨れの範囲
- 膨れの原因
- 選択する塗料の種類
- 依頼する業者 など
正確な費用を知るためには、複数の専門業者から見積もりを取り、内容を比較検討しましょう。悪徳な外壁塗装業者を選ばないためにも、業者の実績や口コミなどのリサーチも念入りにしておきましょう。
外壁塗装の膨れを予防する3つの対策とは?
外壁塗装の膨れは、適切な対策を講じることで予防できます。
膨れが発生してから補修を行うよりも、事前に予防に努める方が結果的に費用や手間を抑えられる場合が多いでしょう。
ここでは、外壁塗装の膨れを予防するために重要な3つの対策についてご紹介します。
- ①定期的なメンテナンスを行う
- ②適切な塗料の選択する
- ③信頼できる業者を選ぶ
これらの対策を実践することで、外壁を長持ちさせ、膨れのリスクを低減できます。日頃から意識して取り組むことが大切です。
①定期的なメンテナンスを行う
外壁塗装の膨れを予防するためには、定期的なメンテナンスが非常に重要です。
外壁は常に紫外線や雨風にさらされているため、少しずつ劣化が進んでいくからです。
定期的に外壁の状態をチェックすることで、小さなひび割れや塗膜の劣化、シーリング材のひび割れなど、膨れの原因となる可能性のある初期症状を早期に発見することができます。早期に問題を見つけることができれば、軽微な補修で済む場合が多く、費用も抑えられます。
理想的には年に一度は専門業者に点検を依頼し、専門的な視点から建物の状態を確認してもらうことをおすすめします。
定期的な点検とメンテナンスは、外壁の寿命を延ばし、膨れだけでなく様々な劣化を防ぐうえで効果的です。
②適切な塗料の選択する
外壁塗装を行う際には、外壁材の種類や建物の環境に適した塗料を選択することが、膨れを予防するためには欠かせません。
塗料には様々な種類があり、それぞれ耐久性や防水性、透湿性などの性能が異なりるからです。
例えば、湿気がこもりやすい場所には透湿性の高い塗料を選ぶなど、建物の状態や気候条件に合った塗料を選定することで、塗膜の膨れを防ぐ効果が期待できます。また、品質の高い塗料を選ぶことも耐久性を高め、長期的に膨れのリスクを減らすことにつながります。
塗料選びに迷う場合は、専門業者に相談し、外壁の状態を診断してもらった上で最適な塗料を選んでもらうことをおすすめします。適切な塗料選びは、外壁塗装の品質を左右する重要なポイントです。
③信頼できる業者を選ぶ
外壁塗装の膨れの原因の一つに施工不良があるため、信頼できる業者を選びましょう。
経験豊富で技術力の高い業者は、適切な下地処理や丁寧な塗装作業を行い、塗膜がしっかりと外壁材に密着するように施工するからです。また、建物の状態を正確に診断し、最適な塗料や工法を提案してくれるからです。
業者選びの際には、契約する前に複数の業者から見積もりを取り、費用だけでなく、施工内容や使用する塗料について詳しく説明を聞くことが大切です。これまでの施工実績や口コミなども参考にすると良いでしょう。
信頼できる業者に依頼することで、手抜き工事や知識不足による施工不良を防ぎ、高品質な外壁塗装を実現できます。

外壁塗装の膨れに関するよくある質問
外壁塗装の膨れについて、多くの方が疑問に思う点があります。
ここでは、外壁塗装の膨れに関するよくある質問とその回答をまとめました。
これらの情報を参考に、膨れに関する疑問を解消し、適切な対応をとるための参考にしてください。ご自身の状況と照らし合わせながら確認してみてくださいね。
外壁の膨らみはDIYで補修できますか?
小さなひび割れが原因の軽度な膨らみであれば、DIYでの補修が可能な場合もあります。
具体的には、膨れている箇所を軽く剥がし、下地の清掃後に市販の補修材やコーキング材でひび割れを埋め、その上から塗装する方法です。
しかし、外壁補修には専門的な知識と技術が必要となる場合が多いため、基本的には専門家への依頼をおすすめします。
特に膨れの範囲が広い場合や、外壁材自体に問題がある場合は、自己判断での補修は避けるべきです。不適切な補修を行うと、かえって問題が悪化し、さらなる費用がかかる可能性もあります。
DIYでの補修には限界があり、広範囲に渡る場合や構造的な問題を含む場合は、プロの手を借りることが重要です。自分で補修を試みる前に、膨れの範囲と程度をしっかりと確認し、専門業者に相談することをおすすめします。
専門業者であれば、膨れの原因を正確に判断し、最適な補修方法を提案してくれるからです。
外壁塗装のメンテナンス頻度はどれくらいが理想ですか?
外壁のメンテナンスは、少なくとも年に1回行うのが理想的です。
特に雨季前や冬季前など、気候が厳しくなる時期の前には、外壁にひび割れや隙間が発生していないかをしっかりとチェックしましょう。
早期に問題を発見し、適切な対策を講じることで、大きなトラブルを未然に防ぐことができるからです。
例えば、小さなひび割れでも放置するとそこから水分が浸入し、膨れや雨漏りの原因となる可能性があります。特に外壁塗装後、最初の1年間は施工後の不具合が発生しやすい時期なので、念入りなチェックが欠かせません。
定期的なメンテナンスを行うことで、外壁の小さな変化に気づきやすくなり、外壁の寿命を延ばし、建物の美観と健康を長く保つことにつながります。専門業者による定期点検などのアフターフォローも活用しましょう。
信頼できる業者選びのコツは?
外壁塗装の膨らみ補修や再塗装を依頼する場合、信頼できる業者を選ぶことが非常に重要です。
業者選びの際は、まず複数の業者から見積もりを取り、費用だけでなく、工事内容や使用する塗料についてくわしく説明を聞きましょう。塗装工事に関する専門的な知識を持ち、外壁の膨れの原因を正確に見極められるかどうかが重要です。
これまでの施工実績やお客様からの評判も確認する価値があります。また、塗料メーカーの認定を受けているかどうかも、信頼性を判断する一つの基準となります。
現地調査を丁寧に行い、建物の状態や環境に合わせた最適な塗料や補修方法を提案してくれる業者を選ぶことが大切です。安さだけで業者を選ぶのではなく、会社の信頼性や担当者の対応なども含めて総合的に判断しましょう。
適切な業者に依頼することで、高品質な塗装工事が期待でき、外壁の膨れ再発のリスクを減らすことができます。
外壁の膨れの原因が過去の塗装工事の不備にある可能性も考えられるため、その場合は施工を行った業者や住宅購入時の業者に相談することも検討しましょう。
まとめ
今回は、外壁塗装の膨れの原因や放置するリスク、補修方法、そして予防策について解説しました。
外壁塗装の膨れは、以下のような原因によって発生します。
- ①水分の浸入
- ②経年劣化による外壁材の変形
- ③施工不良
- ④塗料や下地の問題
- ⑤カビの発生
注意すべきは、外壁塗装の膨れの放置。以下のようなリスクに見舞われますので早期の補修が重要です。
- ①美観の悪化
- ②防水機能の低下
- ③建物の構造への影響
補修方法としては、軽度なひび割れ補修から全体的な塗り直し、外壁材の張り替えまで、膨れの状況に応じた方法があります。
膨れを予防するためには、以下の内容を実践しましょう。
- ①定期的なメンテナンスを行う
- ②適切な塗料の選択する
- ③信頼できる業者を選ぶ
外壁の膨れを見つけたら、原因を特定し、専門業者に相談して適切な補修や対策を行うことで、大切な住まいを長く守ることができます。
本記事を参考に、外壁塗装の膨れを見つけたときはなるべく早急に対処しましょう。